2005年 7月24日 東欧某所

「諸君、済まないが私は本日只今をもって原隊復帰させていただく」
「き、教官・・・アンタ何言って・・・」
「私は『知りすぎた男』部隊の生き残りなのだよ」
『知りすぎた男』・・・トゥルーマン部隊。「鬼」とまで呼ばれ、恐れられた傭兵部隊。東欧で、アフリカで、中東で、南米で、彼らは任務をこなした。たった13人で。
彼らが遂行する命令はただ一つである。すなわち「鏖にせよ」。
彼らの進撃する場所は、都市であろうと基地であろうと、平地であろうと山岳であろうと関係無しに死者以外存在しない場所になった。
そして5年前、とある戦地で、危機感を募らせ、爆発させた某国の特殊部隊によって壊滅させられたはずだった。
その生き残りだと、彼は言っている。それは世界にとって、悪夢が帰ってきた瞬間であった。
  2005年 7月26日 中東某所
「大佐!特務曹長、只今戻りました!」